日清紡大陸精密機械(揚州)有限公司様の製造実行システム(MES)を開発いたしました。
MESの構築により、生産現場の生産・品質実績をリアルタイムで集計、管理するシステムです。工程におけるマテリアルハンドリング管理(製品、仕掛、製品の流れ、在庫の把握)を実施し、現場からの情報を管理部門に素早く共有します。
累積したデータを利用して新しい生産計画の作成や現場管理の効率化をサポートします。
MESとはManufacturing Execution Systemの頭文字をとった言葉です。業務の効率化を達成することが目的のシステムで、製造工程の把握・管理や作業員への指示、生産計画の立案などを行います。
──日清紡大陸精密機械(揚州)有限公司様について
日清紡大陸精密機械(揚州)有限公司様は日清紡メカトロニクス株式会社様のグループ会社です。中国は揚州市に位置し、自動車用の精密部品を製造しています。
──環境
使用するソフトウェア
使用するハードウェア
──システムが動作する具体的な流れ
──現場の状況を誰でも把握できるように
システムは現場の状況をリアルタイムで把握できるよう工夫されています。そのためには集計がリアルタイムで行われることはもちろんですが、集計結果を伝える画面にも工夫が必要です。
グラフや色分けされた表などを用いて視覚的に理解しやすい形式で表示することで、作業員がデータを瞬時に読み取れるようにしています。
つぎに、集計したデータを活用するための画面についてです。
過去の生産実績を表示・閲覧することが可能です。生産実績や品質実績は週間、月間などの期間を指定して表示することができます。必要に応じてデータの表示形式や範囲、表示項目などを切り替えることができ、データの量に負けない見やすさを実現しています。
工場のラインや機械ごとに絞って実績を表示することもでき、現状を把握した上で具体的な生産計画を立てるサポートをしています。
▲システム画面の一例です。
また、システム内で使用する言語は日本語、英語、中国語から選択でき、言語切り替えもボタン一つで容易に行えます。
──現場での使用イメージ
生産現場から収集したデータは多方面に役立てられています。
現場の製造機械からのデータはPLCを介して、作業員がiPadを使用して送信したデータはネットワークを通じてFileMakerに送信されます。
PLCとはシーケンス制御(予め用意された動作を状況に応じて選択・実行する)をプログラムによって行う機器のことです。物理的な回路を使用したシーケンス制御よりも仕様変更、機能拡張に強いとされています。
この仕組みにより、現場の製造機械からFileMakerのシステムに随時データを送信しています。
■マシニングセンター(製造機械)
生産、品質実績
工程別在庫状況
製造機械のエラーログ
■作業員
資材の入出庫記録(iPadでQRコードを読み取り)
不良品の写真や発生日時など
■生産実績表
■生産予定表
■不良の管理
■ダウンタイム、設備異常のグラフ
■QRコードによるエラー箇所表示
■稼働実績管理表(月間、週間)
■設備部品の交換時期予測など
■リアルタイムに大型モニター表示
現在の生産実績をモニターにリアルタイム表示
モニターは生産現場とスタッフルームに設置
■生産計画への利用
蓄積した膨大なデータを元に次の生産計画を立案
■現場や製造機械の状況・状態を数字とグラフで可視化
Claris、FileMaker、およびファイルメーカーは、Claris International Inc. の米国および/またはその他の国における登録商標です。
FileMaker Pro および FileMaker Server は、Claris International Inc. の商標です。
QRコードは(株)デンソーウェーブの登録商標です。